このアーカイブは独立して構築・運営されています。

役に立ったら、支援できます。 アーカイブを支援

ウォークマン

ディスクドライブシリーズ

1980年代初頭、ソニーはポータブルカセット再生を一般市場に定着させることに成功していたが、残された課題は精度の向上だった。コンパクトなベルト駆動メカニズムは実用性とコストのバランスに優れていた一方で、回転の安定性に微細なばらつきを生み、携帯機としての品質に差を生じさせていた。機構設計に重きを置くソニーにとって、この差は無視できない問題だった。ディスクドライブシリーズはその解決として生まれた。従来のベルト連動を廃し、剛性の高いディスク駆動機構を採用することで、回転安定性の向上とワウ・フラッターの低減を狙っている。この構造はコストと技術的難易度を引き上げたが、同時に機械的な個性を確立した。WM-DDをはじめとするこれらのモデルは単なる高級機ではなく、携帯カセット機を本格的な機械製品として成立させようとするソニーの姿勢を示すものだった。